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180817 【美術展覧会】キース・ヘリング生誕60年記念 特別展「Pop, Music & Street キース・ヘリングが愛した街 表参道」

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キースデザインの缶バッジ

【概要】

生誕60周年を記念して、日本で関係が深い場所のひとつである表参道でキース・ヘリング Keith Haring(1958-1990)の回顧展が開催されている。会場は表参道ヒルズB3Fスペース・オー。ポスターアートなど約70点、表参道の路上にチョークでドローイングを描いている場面を撮影した写真約30点で構成。アート作品は壁面に沿って展示され、会場中央には、キース・ヘリンググッズが陳列されるポップショップ風のショップコーナーが設けられている。原宿で撮影された貴重なVTRも見ることができる。

【感想】

キース・ヘリングの作品は、誰にでもわかりやすい直截さが最大の特徴である。子どもが描く絵のような素朴な雰囲気を見せながら、実は大人でなければ出来ない線と面の絶妙のバランスを持った構成になっている。アフリカ起原のプリミティブ・アートの力強さを、モダンな線画にソフィスティケートしているのだ。

キース・ヘリングの作品には2つの系統がある。コミック的で目や口が描き込まれた「具象系」と、太めの輪郭線とその内外のコントラストの強調された色面からなる「抽象型」だ。どちらかといえば、個人的には抽象系のほうがキース・ヘリング的なイメージが強い。輪郭線と面による構成なので、ビビッドな色が際立つため、ポップアートの雰囲気が強調されるからであろう。

また、抽象系のほうが、ディテールが単純なため、うるさい感じがしない。抽象化すると、ある種の厳しさが表現されてしまうのが一般的だ。キース・ヘリングのドローイングは太く、手の跡が残る線描であるため、逆に優しさやカワイイ感じを受けるギャップが面白い。

所有したくなるアート。アートの一部を分割しても成立するアート。缶バッチになった分割されたイメージを買って帰りたくなるアート。ポケットに潜ませていたくなるアート。

この、不思議な感覚は何なのだろうか?

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